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書籍・雑誌

さびしくてもの悲しいやなせたかし

ずっとやなせさんの事はブログに書こうと思ってました。日本の多くの家庭がそうであるように、アンパンマンそしてやなせさんの作品は娘の成長に伴いずっと傍らにありました。それらは知らぬ間に我々親の支えにもなっていました。

■詩集

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やなせさんが子供のための作品を生み出す一方で、詩集を編纂し続けてきた事は有名です。平易な言葉使いで書かれていて、多くの場合もの悲しくさびしげなイラストが添えられています。特に私はスケッチブックを持ってうつむいている青年の絵が好きです。この絵1枚にやなせさんのこれまでとこれからが凝縮されている様に思えます。かなり前ですが、これと同じ絵を使った新聞の広告(だったか)を見た事があります。記憶があいまいですがそれに添えられた詩が「僕はつまらない話を書いてきた」という様な内容で、とても心に残っています。以来この人の事を思うと、あのスケッチブックを持ってうつむいた青年の絵が思い浮かびいつももの悲しい気分になります。この『もの悲しさ』こそが、やなせさんが生涯抱えてきた心情だったのかなと思います。そして、あの日みた新聞広告は何だったか未だにわかりません。

■やなせたかしメルヘン劇場DVD-BOX 1&2

やなせたかしメルヘン劇場 DVD-BOX 1やなせたかしメルヘン劇場 DVD-BOX 2

やなせさんにはアンパンマン以外にも多くの著作があります。これらをまとめてアニメ化したのがこのBOXセット。幼児期の娘は何故かアンパンマンよりこっちの方をよく見ていました。アンパンマンシリーズがある程度フォーマットが決まっているのに比して、こちらは非常に自由度が高く幅広いテーマを扱っています。中にはよく指摘される様に厳しいメッセージを含んでいる作品もあります。単品ではレンタルもされていて今でも視聴可能、BOXセットの方はサントラCD盤が付いています。親しみやすい曲が多くこのために我が家はBOXセットを購入しました。

「ルルン・ナンダーのほし」
星の子であるルルン・ナンダーが地上に落ち、人間の子と暮らしはじめます。やがて別れの時が来た時・・・。愛らしいルルン・ナンダーと少年の決別のお話。やなせさんの容赦のないメッセージが込められています。また、幼小期・少年期の自分、あるいは親と子の間など、いろいろな形の決別を象徴している様にも思えます。

「タコラのピアノ」
突然ピアノの名手となったタコの栄光と挫折。夢がある様ですくいのない現実。僕も高校の頃練習したモーツァルトのピアノソナタ・ハ長調が劇伴のキーメロディとなっていて、音楽面も非常に豊か。

その他幻想的な「しろいうま」、反戦テーマの「さよならジャンボ」、天使と悪魔と人間のドタバタ「てんしのぐらたん」、不思議な生き物がぞくぞくでてくる「もりのヒーロー ハリーとマルタン」など。一人の作家のアンソロジー集として見ても非常に秀逸です。

■「アンパンマン伝説」「アンパンマンの世界」

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こちらは大人向けに書かれた大型本。フレーベル館からの出版で、残念ながら現在は絶版。「アンパンマン伝説」の方はやなせさんが自らアンパンマンとその仲間たちへの想いを、自筆のイラストとともにつづったもの。各キャラクターの隠された背景がたくさん載っています。たとえば「『あかちゃんまん』は別のシリーズの主人公だった」とか「『ドキンちゃん』はスカーレット・オハラで『しょくぱんまん』はアシュレー。ばい菌と食品なので永遠に結ばれない」とか。
「アンパンマンの世界」の方は、キャラクターをテーマに書き下ろされた画集。これらは高知県のアンパンマン・ミュージアムに所蔵されているそうです。私は一番ヒーローらしいロールパンナのイラストが好きです。

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2011年秋、のっぴきならない事情で1週間入院した事がありました。その前後、不安な心情を抱えたまま娘をたまたま四谷のアンパンマンショップに連れて行った事があります。娘を遊ばせている間、店内に置いてある詩集を拾い読みしてずいぶんと気持ちが楽になりました。ふと思い立ってあの時みた新聞広告を探してみたが、見つかりませんでした。

昨日の訃報を見た時、やはりあのうつむいた青年のイラストを真っ先に思い出しました。その寂しさはもう埋まりましたか?ご冥福を祈ります。

コンビニ本2011冬

今売ってない本ばっかりですいません。

■なつジュー 20世紀飲料博覧會

なつジュー。20世紀飲料博覧會 (ナックルズBOOKS)

昨年夏頃の発売。居酒屋ネタの定番とも言える、古今東西のドリンクの集大成。その商品写真を全ページカラーでみせる豪華な1冊(といってもコンビニ本だが)。いや、これは楽しいよ。普段こういうもんにはあまり興味を示さない女房も、これはツボにはまったらしく面白がって読んでいた。

たまに故郷の名古屋に帰ると目につくのが、チェリオ社の飲料の自販機。東京ではあんまり見かけない。チェリオと言えば我々の子供の頃はファンタのパチもん扱いだったが、同じ値段で量が1.5倍増しなので体に悪いと知りつつ進んで買っていたっけ。また「スィートキッス」と「ライフガード」も立派に現行商品。東京ではとっくに死滅した「メローイエロー」系の飲料である。ちなみにこの系列の代表選手「マウンテンデュー」は今も買えるらしい。そういう情報も載っていて、その意味で実用性もある。

もう一つ思い出した話。以前に常駐した某銀行のマシンセンターにあった自販機には、何故か甘酒が入っていた。こんなもん誰が買うのかと仕事に行くたびに思っていたが、売り切れランプがついていた事もあったので、それなりに需要はあったらしい。本書にも「キティちゃん甘酒」ほか数種が掲載されている。

その他「バヤリース」は昔は「バャリース」と表記されていて、一瞬どう読んでいいか迷うため今は「ャ」が大きくなっただとか。

時代時代で顔が変わっている事が知られている「ポッカコーヒー」は最初は顔缶じゃなかっただとか。

仙道敦子が出演していた事で有名な「サスケ」のCMは糸井重里・横尾忠則・川崎徹らが製作に加わっていたとか。

ムダな知識ばかりがどんどん増える1冊である。

■特撮ドラマ「ココがヘンだよ!」100連発+202

特撮ドラマ「ココがヘンだよ!」100連発!! (DIA COLLECTION)

これは昨年暮れの発売なので、まだ買えるかもしれない。

「怪獣VOW」と同じ特撮TV・映画へのツッコミというか”あげ足取り”で笑いを取る一冊。特撮ファンの中にはこの手の書籍を極端に嫌う人もいるが、私は案外許容派。つーか、結構ガハハと笑いながら読んでしまう方である。しかし最近はもはや定番を通り越して出尽くした感があり、本書でも大半のネタがそうだった。

しかし「仮面ライダースーパー1の歌詞テロップは全部ひらがな(かめーんらいだーすーぱーわんー)」という話と「仮面ライダーXの敵組織GODにはいろんな課があって、その中には『人事課』まである」という話は、不覚にも笑ってしまった。しかも電車の中で。

■懐かしの日本陸海軍兵器超こだわり入門

懐かしの日本陸海軍兵器「超こだわり」入門 戦艦大和、空母赤城、零戦、隼、紫電改、戦車・・・ (GoodsPressペーパーバックス)

表紙の小松崎茂氏イラストでまず目をひく。我々のような昭和のガキにとっては。中を開くと靖国神社・遊就館やら横須賀の戦艦三笠やら戦闘機食玩やら脈絡がない。そして、大半を占めるのが日本の戦艦・軍用機・戦車を全て模型で掲載するというもの。正直当方はあまりミリタリーものには興味がない。そんな私でも実に眺めていて楽しい一冊。そう言えば高校から大学にかけて(ガンプラにはまる前)は、1/144の統一スケールの戦闘機をよく作ったものだ。

ミリタリーなのかプラモなのか、どっちのマニア向けなのか不明だが(あるいはその両方か)、内容はおそろしく濃密(コンビニ本はそういうのが結構多い)。本書はシリーズになっていてこの前に「日本の戦艦」と「零戦」の2冊の超こだわり入門が出ているらしい。いずれも模型と戦史の両方を扱っているが、当方につかなかったのはやはり表紙のせいなんだろうな。

■図解 日本の神々

図解 日本の神々

今日のブログはどんどんおかしな方向に行っている気がする、我ながら(笑)。八百万の神が住まうというこの国の神様という神様を網羅。仮にも神様をポケモン図鑑みたいなノリで本にしちゃうってのは、多分に日本ならではなんだろうな。

本書の大半を占めるのは「古事記」と「日本書紀」の記紀関連の神々。ほとんど登場人物の解説なのでここはいささか退屈だが、実在した人物(お岩さんまで!)やほとんど妖怪じみた奴まで拾う後半はかなりおもしろい。

水蛭子神(ひるこのかみ)といえば諸星大二郎「妖怪ハンター」に出て来たカニのような妖怪だが、ここでは鯛と釣竿を持った老人として描かれ、それはそのまま恵比寿様の原形となっている。つまりあのバラエティによく出ていたあのマンガ家の名前が、どうして「蛭子」と書いて「えびす」と読むのかがわかったとか。

同じく諸星大二郎の「暗黒神話」に登場する弟橘比売命(おとたちばなひめのみこと)は登場するなりいきなりズルッとなって(体が崩れること)こちらのド肝を抜くが、神話では”悲劇のヒロイン”として有名だとか。

金太郎は坂田金時という侍が原形で、その肖像画の時点ですでにファンシーキャラ状態だったとか。

神さまを数える単位は柱(ちゅう)だとか。

例によって、ムダな知識ばっかりどんどん増える一冊である。

読書ノート(2010年9月・10月)

今回から特に印象に残った本についてのみ感想を書いていく事にする。従って、引っかかる本が無かったら書かない訳だ。”読書の秋”なのだが、逆に夏場を過ぎたらあまり活字を読まなくなった。秋以降あれほどおもしろかった経済・社会情勢関係の本に、急に食指が動かなくなったのが最近の傾向。

■バンド臨終図巻/速水健郎(河出書房新社)

バンド臨終図巻

古今東西のバンドの解散にまつわるエピソードを集大成した一冊。中にはインエクセスやサザン・オール・スターズのような一度も解散していないバンドについても、その危機的状況を解散と同等に扱っている。さらにはおにゃん子クラブや狩人など、およそバンドと呼べないユニットまでも網羅。結果、60年代からの内外のソロアーティスト以外はほとんど網羅する事となった。ただし通常のバイオグラフィと違うのは、終焉時のエピソードにウェイトを置いてる点。どういうわけか、これが実におもしろかった。何というか、どんなにビッグなバンドでも個人レベルでは我々とあまり大差ないのだな、とかそんな事思ったり、
一番ページ数が多いのはビートルズとX Japan。本当にビートルズにはバンドに関するすべてが揃っているのだ。一番劇的だと思ったのは、意外にもキャンディーズ。あのコンサートでの映像は当時ニュースで見たのだが、実は裏では映画にできるくらいのドラマが展開していたのだな。
他にコラムが載っていたが、円堂都司昭氏の「バンドが亡びそうで亡びないとき」がおもしろかった。誰もが思う60~70年代のバンドは何故あんなにしぶといのかという疑問について言及。高校の頃(70年代中盤)に現役だったバンドの大半が今も継続しているなんて、誰が思ったろうか。渋谷陽一が番組で危惧していた”ロック年金対策”なんて杞憂でしかなかった。

■ガムガムパンチ/手塚治虫(手塚治虫文庫全集)

ガムガムパンチ (手塚治虫文庫全集 BT 79)

「ガムガムパンチ」「冒険ルビ」の2作品を収録。昭和40年代前半に小学館の学習雑誌(おもに低学年)に連載されたもので懐かしい事この上ない。そんな作品なので、当時読んでいた人以外には余り知名度がない。

「ガムガムパンチ」はガムを噛んで膨らませる事によっていろんなものを作る事が出来る少年のお話。万能感のある能力を持ちながら、うまく行かない結果になるという「ドラえもん」パターンの物語(こっちのが先だが)。今ではあまり見かける事がなくなった「風船ガム(バブルガムの初期の呼び方)」が、子供たちへの主力商品だった時代ならではの作品と言える。
「冒険ルビ」は宇宙人に選ばれた男女の小学生が、宇宙を旅して巨大な敵ゾンダーを倒すお話。ありきたりな設定だが、どういう訳か当時私はこのマンガが大好きで、自分にも宇宙人が能力をさずけに来てくれないかと真剣に思ったりした。「バビル二世」を読んで自分にもロプロスが迎えにくると信じていたという男がいたが、男の子ならだれでも思う事なのかもしれない。

読書ノート(2010年7・8月)

ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質怒らないこと 2 (役立つ初期仏教法話11)ブロッカー軍団マシーンブラスター (マンガショップシリーズ 385)芸術新潮 2010年 08月号 [雑誌]

<単行本>
クラウド時代と<クール革命>/角川歴彦(角川oneテーマ21)
成功は一日で捨て去れ/柳井正(新潮社)[未読了]
日本人への警告/堺屋太一(新潮文庫)
怒らないこと2/アルボムッレ・スマナサーラ (サンガ新書)
残念な人の思考法/山崎将志(日経プレミアシリーズ)
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら/岩崎夏海(ダイヤモンド社)
ブラック・スワン 上・下/ナシーム・ニコラス・タレブ(ダイヤモンド社)
<コミック>
ジャングル黒べえ/(藤子・F・不二雄 (藤子・F・不二雄大全集)
ブロッカー軍団IVマシーンブラスター/一峰大二(マンガショップ)
<雑誌>
ウルトラソフビ超図鑑(フィギュア王プレミアムシリーズ)
芸術新潮8月号 大特集 水木しげる(新潮社)

7月分を書く事ができなかったので、二ヶ月分まとめて。考えてみれば読書日記って、なかなか夏っぽい響きだ(夏期休暇まだですが)。この夏はまた、図書館に予約してあった本が集中して貸し出されてきた。単行本の中で自分で購入したのは2冊のみ(うち1冊はブックオフで105円)。

「クラウド時代と<クール革命>」
次のIT業界のインフラ的な標準となると言われているクラウドについて技術的な事が書かれている訳でなく、iPad、ツィッターなどの現在を取り巻くITツールや日本のヲタ文化を統合して解説するもの。現代のIT技術はヲタ文化と密接な関係にある訳だが、角川書店って早くからヲタ文化には理解があった。まずは角川映画でいち早くアニメを取り上げた事(「幻魔大戦」「カムイの剣」)。それから、ニュータイプ誌の創刊(「Zガンダム」登場時)。エヴァ・ブーム時にはムックにパソコン通信の書き込みを引用した事もあり、まあそんな風にヲタ文化とIT業界にくっついてきた会社であると思う。本来のクラウド及びIT関係の解説は、総花的過ぎて面白みに欠ける。
「怒らないこと2」
ベストセラーらしい。という事は、「怒る」事に対し忸怩たる思いを持つ現代人が多いという事か。かくいう私もそうで、たとえ自分に非は無くとも「怒り」は自身にとって何がしかのマイナスをもたらす。第一、気分が悪い。「~2」から読んだのは、気になる章があったから。当然「~1」も入手済みだが、この後の図書館本貸し出し攻勢で未読。この手の本の常で読むのは簡単だが、それを租借して実践するのはやはり簡単ではない。何とか書いてある事を心がけているだけで、少しはうまく対処できるようになったと思う。単行本の中で、唯一買った新刊書はこれ。
「残念な人の思考法」
最近この本がきっかけで、『残念な人』という言葉が一人歩きしているらしい。『残念な人』とはやる気や能力もあるのに、仕事がうまくいかない人などを指す。その人たちが何故残念な結果なるかを解説しつつ、そこから筆者なりの仕事術を導く。おもしろいのは筆者自身も自分を『残念な人』と称しているところ。最後の方は駆け足になって全体にまとまりにかけるが、自分なりの仕事術を持っている人は、検証の意味で自分の”残念度”をチェックしてみるのがいいと思う。
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」
こういうベストセラーはなかなか図書館の予約が回ってこないので、借りれた頃はとっくに興味を失っていたり旬じゃなかったりする。当ブログでも再三引き合いに出した本書であるが、今頃になって回ってきた。なるほど、読みやすい+萌え要素あり+ドラッガーが理解できる、でベストセラーになる要素は満たしている。そして何より話が可愛らしい。今年前半を代表する一冊である事は間違いない。
「ブラック・スワン」
昨年出版された中で、もっとも”奇妙”と言われる大冊。2週間で上下2巻をこなすハメになり、苦戦したがなんとか読了。いや歯ごたえあった。ブラック・スワン=黒い白鳥は、それが起きる事によって全てをひっくり返す物事を指す。多くの未来予測は”黒い白鳥”を例外として扱うため、正確な予測が出来ないと主張する。したがって、”黒い白鳥”を取り入れた上で予測ができれば大きな被害をこうむる事はないという。それを統計学を中心に哲学・歴史学まで駆使して解説するのだが、結局どうすればよいかまでは完全には理解できなかった。まあ、漫然と定石のようなものを真に受ける事はないという事であろうし、人生はそう捨てたもんでもないみたいな楽観論でもあると思う。

コンビニ本2010夏

とかいいながら、今年発売でないものばかり。

■神々の指紋(全3巻)/神の刻印(全3巻)[グラハム・ハンコック著/田中真知訳/村野守美画]

神々の指紋 2012年人類滅亡編 (キングシリーズ 漫画スーパーワイド) 神々の指紋 滅亡へのカウントダウン編 (キングシリーズ 漫画スーパーワイド) 神々の指紋 人類生存への道しるべ編 (キングシリーズ 漫画スーパーワイド)

神の刻印ヒットラーも望んだ聖櫃の力 (キングシリーズ 漫画スーパーワイド) 神の刻印ハルマゲドン、聖櫃覚醒!! (キングシリーズ 漫画スーパーワイド) 神の刻印旧約聖書、最大のミステリー (キングシリーズ 漫画スーパーワイド)

古くはエーリッヒ・フォン・デニケンや五島勉など古代遺跡と超文明や宇宙人を関連づける本は山ほど出版されてきた。私はかつてNHKで放映されていた「未来への遺産」という不定期のスペシャル番組も好きだったが、今でも古代遺跡ものはたまに見入ってしまう事がある。

グラハム・ハンコックはそんな古代文明観の最新の継承者(といいつつ、著作は10年以上前になるが)。その著作をコミック化したのが本書。もともとは小池書院で90年代に単行本として出版されたものだが、昨年コンビニコミック化された。

描くのは村野守美氏。かつて少年マガジンで「ほえろボボ」を連載していたマンガ家であるが、初期虫プロのアニメーション部門のスタッフでもある。そのせいか、氏の作風はフィルムのヒトコマを切り取ったような動きと間を感じさせるもの。しかも何を描いてもキャラクターがとても可愛らしい。私はマガジン連載の「ほえろボボ」が好きだった。野良の子犬が力強く生き抜いていく物語だが、現在NHK教育で放映されている英語教育番組「リトル・チャロ」を見るにつけ、いつもボボを思い出す。

基本的にノンフィクションである原著作を一体どのようにマンガ化したのか大変興味があって、読んでみた。著者自身が主人公で各地の取材旅行を描く形で進行していき、それにグラハムの仮説を絡めていく。各地の神々と呼ばれる存在が、村野氏の可愛らしい絵柄で血肉を得て活き活きと動く。現実と虚構が同じ存在感で進行していく。ハンコックの妻が伝説上の人物に感情移入する下りがあるのだが、同じように読者もいつの間にか感情移入してしまう。これは村野氏の力量にほかならない。2作合わせて6分冊にもなるが、あっという間に読めてしまう。それにしても、どうも私は村野氏とか坂口尚氏とか北野英明氏とかアニメ関係の仕事の経験のあるマンガ家が好きになる傾向にあるなあ。以下表紙だけではよくわからない巻数をメモっておきます。

神々の指紋
第1巻 2012年人類滅亡編
第2巻 滅亡へのカウントダウン編
第3巻 人類生存への道しるべ編
神の刻印
第1巻 ヒットラーも望んだ聖櫃の力
第2巻 ハルマゲドン、聖櫃覚醒!!
第3巻 旧約聖書、最大のミステリー

■誰も知らない決定版!!放送禁止秘蔵集プレミアム

決定版!! 放送禁止秘蔵集プレミアム (ミリオンムック) 放送禁止 ザ・ベスト (三才ムック VOL. 307)

いわゆる封印映像ものは最近のコンビニ本業界では定番となっている。そのおかげでこれまでマニアの間でだけ知られていた事実が、そうでない人たちの間でもかなり知られるようになってきた。

まずは「封印された青い目のウルトラマン」。タイのチャイヨーが作ったウルトラマン達を特集する。普通の雑誌ではまず取り上げる事ができないエリート、ミレニアム、ダークのカラー写真が載っているというだけでも類を見ない一冊。そいつらはともかく「ハヌマーン」は我々にとっては、あの時代の劇場版ウルトラの一つに違いない。今もチャイヨーとの係争は続いているらしく、それが現在の円谷の迷走の遠因にもなっている気がする。今から思えば最初の段階で争うのではなく、共に手を携えて発展する道はなかったのか?と宇宙戦艦ヤマト・ガミラス殲滅後の古代みたいな事を言ってみる。

そして「放送禁止怪獣怪人大百科」。超メジャー級のスペル星人を筆頭に獣人雪男・シンナーマン・キチガイバトなどが一方的に誇張されたイラストで並ぶ。ちなみに東宝のフランケンシュタインやノーマン、ヒトデヒトラーまで入ってるあたりはちょっとこじつけ過ぎの感は否めない。

次に「愛すべきキケンな怪獣たち」というコラムでは、さらに一般人にはどうでもいい怪獣たちの名前が並ぶ。ちなみに最新のヤバい怪人はジバンのジサツノイドらしい(こいつですら平成元年の怪人)。しかし、ロボコンのロボワルやロボパーまで取り上げるに至ってはやりすぎの感はやはり否めない。

他にも韓国などで作成されたアニメ・特撮をカラー写真入りで紹介する「パチ亜アニメ&特撮スペシャル」、非公式のパチモノキャラが集合している事で有名な中国の”パクリーランド”こと「珍珠楽園」の紹介、放送禁止TVドラマの総ざらえなどある意味裏サブカルチャーの集大成といえる内容でなかなか楽しい。ただし、一部にグロなネタも含まれているため今イチそばに置いとけない。いわゆるマルシー表記が一切ない事が、この本の特色を如実に表している。

そして最近、本書の改訂増補版のような「放送禁止 ザ・ベスト」という本が発売された(画像右)「ザ・コーヴ」など新ネタを追加しつつ、何故か少女スリラーマンガやいんちきパチモノ玩具までフォロー。ますます裏サブカル・カタログ度が高まっている。

■仮面ライダー大研究

仮面ライダー大研究―全100話&全怪人写真400枚と秘話

去年どころか2007年の出版。ライダー本など掃いて捨てるほど出ているが、この本が一線を画すのは、シリーズ第一作「仮面ライダー」に登場したショッカー・ゲルショッカー怪人の”鳴き声”及びその声優が全部書いてある点。こんな情報ネットでも出てこない。つい最近そういう事実を知ったのであげてみた。ちなみにこの本の元ネタはさらに10年ほど前に出版された二見文庫の「仮面ライダー大研究―よみがえるヒーロー」。こちらも普通に文庫のコーナーなどで見つかる。

■ゴッドマジンガー

ゴッドマジンガー 1 (キングシリーズ 漫画スーパーワイド) ゴッドマジンガー 2 (キングシリーズ 漫画スーパーワイド)

昨年から続くマジンガー・ゲッター関連マンガ復刻の最終作品。マジンガーといいつつ、最もオリジナルからかけ離れた世界観を持つ。ちなみにTVのマジンガーシリーズの三作目は「ゴッドマジンガー」というタイトルの作品になる予定であったが、紆余曲折を経て「グレンダイザー」となった。本作のアニメ版は1984年の放映。その年私は麹町のソフト会社に就職したのだが、旧・日テレ本社が近隣にあり本作の垂れ幕が下がっていた事を覚えている。その年の日テレ一押しアニメであったようだ。

この時期の永井豪は、60年代~70年代に活躍した多くの巨匠がそうだったように残念ながら時代をけん引する存在ではない。まず線が違う。「永井豪原画展」で生原稿を見た経験があるが、70年代の作品の線は血がほとばしるような圧倒的なエネルギーを持っていた。それが80年代に入るととたんに線が死ぬ。不思議なもんである。一世を風靡した”ハレンチ”描写もこの時代では寒いばかり。ところで、敵が恐竜軍団だったり古代文明と関連があったり超自然的なエネルギーでロボットが動いたりと、今の視点からみると後の「獣神ライガー」にもつながる世界観を持っているように思える。

それにしても「真マジンガー・グレート編」まだー?

読書ノート(2010年5月)

凄い時代 勝負は二〇一一年社長になる人に知っておいてほしいことバンビ (手塚治虫文庫全集 BT 55)

<単行本>
凄い時代 勝負は二〇一一年/堺屋太一(講談社)
社長になる人に知っておいてほしいこと/松下幸之助[述](PHP総合研究所)
<コミック>
バンビ(手塚治虫文庫全集)
<雑誌>
週刊ダイヤモンド2010年4月17日号「もっと知りたい!ドラッガー」

5月は連休があった(通勤時間が主な読書タイムであるため)のと、残りは「ゴジラ未発表資料アーカイヴ」という大冊に取り組んでいるのとで、読了数自体は少ない。しかし最近ブログは読書ノートばっかりだなあ。

今月より「東洋経済」誌の年頭特集「ビジネス書ランキング&経営者が選ぶこの3冊」の中から、気になる物を読破していく事に着手。今月は上記2冊が図書館から予約が回ってきた。

「凄い時代 勝負は二〇一一年」当方堺屋太一氏の時流を見通す力には、かなりの信頼を置いている。以前にも出世作となった「団塊の世代」を読んでみたが、70年代中盤の著作にしてすでにコンビニエンス・ストアに言及しているという恐るべき先見性。実は私がシステム・エンジニア業を志すきっかけのひとつとなったのもこの人の著作である。今作は昨年秋の出版であるので、民主党政権交代時点での時流分析と展望が詳述されている結構な大冊。「サブプライム・ローン」や「リーマン・ショック」の金融危機を中心に世界の政治・経済の時流をわかりやすく解説してくれているが、ものすごい情報量なのでそれを読破するだけでかなりの労力を要する。また多くの新語を浸透させてきた氏であるが近年頻出する「知価革命」という言葉は、今イチ浸透していない。まずその良し悪しすらよくわからない。正直、情報量に圧倒されて今後の指針めいたものは見えてこなかった。キーワードは「健全は楽天主義」。

「社長になる人に知っておいてほしいこと」私は一応会社を経営しているが正確には社長ではない。何人かの社員の生活の面倒をみていなければ社長とは言えない。私が”社長になる人”かどうかはおいといて、松下幸之助氏の著作は未読なのでこの機会にという事で。本作は故・松下氏が過去の不況時にどんな言葉を残してきたかを綴るもので、現在の不況に際し「過去から学ぶ」という意図で編集されたもの。その語る内容はシンプルで、自然の流れをおろそかにしないという印象を受けた。ノウハウというより哲学。手法というより心のあり方。そんなものがたくさん詰まっている。薄くて装丁も質素。THE BEATLESの「ホワイト・アルバム」のような一冊。

「バンビ」今回の文庫全集の目玉にこれまで復刻できなかったディズニーもの2点が含まれている事。何度も映画館に通ったという「バンビ」のコミカライズ版。「ジャングル大帝」の原点はここにあった。特に動物のキャラクターなどに顕著(この影響は初期の東映動画にも感じられる)。某ミュージカル劇団の定番プログラムにもなっているディズニーアニメが「ジャングル大帝」に設定がそっくりという疑惑があったが、こういう大きな視点からだとまた違ったものが見えてくる。

読書ノート(2010年4月)

邪悪なものの鎮め方 (木星叢書)なぜ若者は保守化するのか-反転する現実と願望週刊 ダイヤモンド 2010年 4/17号 [雑誌]

<単行本>
邪悪なものの鎮め方/内田樹(木星叢書・バジリコ)
”オーラな人々”/椎根和(河出書房新社)
人生の意味の心理学/A・アドラー(春秋社)[未読了、一・二・三・六章済]
なぜ若者は保守化するのか/山田昌弘(東洋経済新聞社)
<コミック>
ザ・クレーター(手塚治虫文庫全集)
ライオン・ブックス1~3(手塚治虫文庫全集)

「邪悪なものの鎮め方」書店でタイトルを見て、「これは絶対読まねば」という直感に従い図書館で借りた。直感は当たった。これは複雑な現代を生き抜くための良質なテキスト。特に日頃何がしかの生きにくさを感じている人には、問題解決のヒントと勇気を与えてくれるであろう。筆者は「現代霊性論」でスピリチュアル・ブームなども論じているが、オカルト信者ではなく「わからないものはわからないままにしておけ」というスタンスの持ち主。その姿勢、おおいに賛成する。ちなみにこの人が過去に書いた「下流志向」はすでに読んでいた。
「人生の意味の心理学」俗に言うアドラー心理学の原典。さすがに歯ごたえあり過ぎて、読了できないまま返却期限が来てしまった。いずれまた取り組む日が来るであろうという事で。
「”オーラな人々”」大学の頃、片岡義男氏のエッセイなどを読んで「こんな生活を送っている人達というのは、どういう仕事の仕方をしているんだろう?」と不思議に思ったものだった。本書はそんな青臭い感慨を抱かせてくれる、有名人との交遊録。横尾忠則とか三島由紀夫とかの巨人が、日常生活に平気で割り込んでくる。「飲み友達」くらいの普通のノリで。
「なぜ若者は保守化するのか」現代において一番割りを食っているのは若者たちであるという。その現状だけでなく、様々な社会問題を読み解く1冊。雑誌「東洋経済」に連載されたコラムをまとめたものなので全体にまとまりにかける感はある。『パラサイト・シングル』『格差社会』という言葉を浸透させた人らしく、連載誌に対する信頼とも相まってその分析にブレはない。例えば、諸悪の根源のように言われる「非正規雇用問題」を「正規」に格上げするだけでは問題解決にはならない、と訴える。なぜならこれまで「非正規雇用者」の主たる業務であった単純労働は、絶対になくならないから。
今月は手塚治虫漫画全集から、昭和の2大アンソロジーを買い揃える。これはまた、機会をあらためて書いてみたい。

ところで最近ベストセラーとなった「FREE~〈無料〉からお金を生みだす新戦略)」を特集した週刊ダイヤモンド。3月に発刊されたこの号が、未だに書店に平積みしてある。本物のみならずそれを特集した周辺雑誌まで売れてしまっているという例。今月はまた「もしも高校野球のマネージャーがドラッガーの「マネジメント」を読んだら(通称もしドラ)」の特集号が発刊された。これまた売上げを伸ばしそうな雰囲気。大冊の本家を紐解かずしても、大方読んだ気分になれる。ある意味「WinWinの関係」の一種かも。

読書ノート(2010年3月)

生きがいについて (神谷美恵子コレクション)老後に本当はいくら必要か (祥伝社新書192) (祥伝社新書 192)妖怪人間ベム (講談社漫画文庫)

<単行本>
生きがいについて/神谷美恵子(みすず書房)
暴走育児―夫の知らない妻と子のスウィートホーム/石川結貴(ちくま新書)
やればできる―まわりの人と夢をかなえあう4つの力/勝間和代(ダイヤモンド社)
「年収6割でも週休4日」という生き方/ビル・トッテン(小学館)
老後に本当はいくら必要か/津田倫男(祥伝社新書)
<雑誌・MOOK>
ミュージック・マガジン2010年2月号「【特集】どうなる?これからの音楽生活」
中平卓馬 来るべき写真家(KAWADE道の手帖・河出書房新社)
<コミック>
妖怪人間ベム/田中憲(講談社漫画文庫)

3月に読んだ本の感想を取りまとめて。他に図書館などで雑誌を定期的に読んでいたりブックオフで中古マンガ買ってたりするがきりがないので割愛。この中で自分で購入したのは「妖怪人間ベム」のみ。あとは図書館で借りたもの。

「暴走育児」どこかで見覚えがある文体だなと思ったら、「SPA!」で「ブレイク・ワイフ」を連載していた人らしい。香山リカ氏といい、私が引っかかる人は何故かかなりの確率で「SPA!」に縁がある。
ところで勝間本が一冊ある。このところ香山・勝間論争を興味深くウォッチしていて(いずれ書いてみたい)、「SPA」及び水木しげるフリークの当方としては香山氏におおいに肩入れする立場なんであるが、一冊くらい論争相手の本も読んでおかないとフェアじゃないと思い予約リストに入れておいたところ忘れた頃に回ってきたという次第。通勤の行き帰りで読了。「しがみつかない生き方」への回答というが、論点が全然かみあっていない印象。この人の本はもういい。
ビル・トッテン氏は株式会社アシストの創業者であるが、SEである当方にとってはある面模範としている存在。以前にも著作を読んだ事があるが、当方社会情勢の見通しについては堺谷太一氏に、そして業界の見通しについてはビル氏にかなり信頼を置いている節がある。
「老後に本当はいくら必要か」タイトルから想像される人生設計的な内容ではなく、常識的な老後の備えに対する営業トークのウソを指摘し、定年退職・年金生活という定番の老後生活を打破しようという提案。誰もが今後迎える少子高齢化社会を生き抜くための新しいライフスタイルの提言。だいたい自分が考えている事と一致する。それにしてもビル氏の著作といい、どうも今私はこれからの生き方を模索しているらしい(笑)。
ミュージック・マガジンは数年前の「CDはどこへいく?」に続く音楽業界の未来を憂える特集。時代の変遷は当然として、重要なのは「楽しく音楽を聴いていくにはどうすればいいのか?」という問い。裏を返せばそれは音楽を取り巻く現状が『何となく”楽しくない”』と言っているわけだ。私も音楽に関わっている人間として、この『何となく”楽しくない”』状況を何とかしたいと思っている。そして数年前の特集同様、今回も明快な答えには行きついていない。ただ思う事がひとつ。CD業界同様、出版業界も本が売れていないという。その原因がネットや電子ブックの普及と不景気という。これらの変化が音楽や本がその本来ふさわしい形を取っていく進化とすれば、この不景気も必然だったと言える。ところで、同時期買った週刊ダイヤモンド「FREE特集」にも同じような話が掲載されていたが、元々ベクトルが全然違うので記事のトーンもまるで違う。ミュージック・マガジンは音楽誌だけあってやっぱしかなりウェット。このウェット感だけは今後も持ち続けていきたいと思ったりする。

コンビニ本2009

ほんとは夏くらいに書こうとしていたネタだが、あっと言う間に年末。なので本年度興味を引いたコンビニ本という事で。実際、書くのに随分かかってしまった。

■懐かしのトレンディドラマ大全

懐かしのトレンディドラマ大全―80~90’s創世期から黄金期、転換期まで
10月発売。読み捨てが前提のコンビニ本の中でもこれは永久保存版と言ってもいい(最近はそんな本が増えてきた)。これまで体系だてて整理された事のなかった所謂「トレンディ・ドラマ」を集大成したもの。キャストやテーマソングなどのデータも充実していて、実に使えます。放映時期を以下の4期に分けている。

'83~87 創世期
'88~89 黄金期
'90~91 新たなる発展期
'92~98 成熟と転換期

このうち、88~91年の4年間が実にページの3分の2を締めていて、またその後7年間は9本くらいしかない点からもこのジャンルはバブルと密接に関係があったと言える。私が好んでみた野島伸司脚本の「世紀末の詩」とか「高校教師」は載ってなくて、そういう点からも変な拡大解釈をしない「トレンディドラマ」が選ばれていると言える。それでこの分量(55作品)。第二次特撮ブームの頃の変身番組より多いぞ、これ。

創成期に並んでいるのは「金妻」や「男女7人夏物語」などで、それぞれに独特な世界観を持ちつつ後に認識される「トレンディ」な要素を取り入れているものと言える。で黄金期で最初に来るのが「君の瞳をタイホする!」。なるほどなあ。時代を創る作品には、その後起きてくる全ての要素がすでに入っていると言うが(たとえばロボットアニメにおける「マジンガーZ」とか)まさにこれもそう。渋谷、プール・バー、DCブランド、久保田利伸、浅野ゆう子 etc。

私は84年に上京した訳だが、20代そのものであった80年代という時代、そしてその頃の東京という土地は私にとってはあまり生きやすい時代と場所ではなかった。何より「軽薄短小」と言われた風潮が馴染めず、自分の持つ資質を活かす場所がどこにもないように思えた。なので「トレンディドラマ」で描かれている世界が、ホントにその当時の一般の若者の姿と思い込んでそのギャップに苦しみもした(今だったらそれは、絵空事だったとは言わないまでも、大半の若者の生態ではなかったと理解できる)。

ページを繰っているとそんな自分語りをしたくなってくるような、懐かしさが込み上げてくる。

ところでこの中で通してみた事がある作品は1作のみ。中森明菜と安田成美主演の「素顔のままで」。明菜の演技に興味があり、その演じたキャラが感情移入できるものだったので最後まで見てしまった。言い換えるとそのくらい自分の中では”どうでもいい”ジャンルだったのに、これほどまでに懐かしさを掻き立てるというのは一体何なんだろう。自分が馴染んできたジャンル(音楽とかおたくカルチャーとか)じゃないものに触れてみて、初めて見えてくるその頃の自分というものもあるのだろうか。

■まんがあなたの知らない特撮ヒーロー秘密ファイル

20091220
10月発売。特撮ファンであれば誰でも耳にした事のある暗い噂話をマンガ化したもの。ネット上では「事実の歪曲やこじつけがほとんで、読んでて不愉快」という意見が多かった。それは確かにそうなのだが、なんだか楽しく読めてしまった。まあ、特撮の楽しみはこういうゴシップネタだけじゃないから。こんなのほんの一部のネタなので。それだけで「特撮」の全てをわかった気になる事が良くないのは言うまでもないが、興味本位でそういう事知識だけで終わってしまう人が多い事が問題で、それがこの手の本の嫌われる理由であろう。ウルトラマンの成立過程で生まれたWOOからレッドマンまでを迫力のある絵で再現した「世に出せなかったウルトラ特撮ヒーロー」は結構見物だと思うけど。

ところで科特隊の前身が昭和29年に出現したゴジラを機に設立された、「怪獣ゴジラ対策本部」に関連して生まれたという設定って本当なの?

■Zマジンガー

Zマジンガー 1 (キングシリーズ 漫画スーパーワイド) Zマジンガー 2 (キングシリーズ 漫画スーパーワイド) Zマジンガー 3 (キングシリーズ 漫画スーパーワイド)
9月で終わってしまった「真マジンガー 衝撃!Z編」は、クドイ部分もあったが毎週楽しみにしてみていた。この中でマジンガーZのモデルとなったミケーネの神・Z神が出てくるのだが、このZ神が登場している原作マンガが「Zマジンガー」。出ていたのは9月頃。平成の世になって生まれたマジンガー・リメイク・バリエーションのひとつ。

マジンガーZのリメイクと言えばまず思い出すのが「マジンサーガ」。ヤングジャンプに連載していたが、バブル期のヤンジャンに似つかわしくなかったせいかのちにベアーズジャンプに移行し、さらに未完のまま連載打ち切りとなってしまった。生誕の地とは言えオタご用達のロボット・マンガの居場所は、ジャンプ・ワールドには無かったという事か。

それでその後時を経て今度は講談社系列で「Zマジンガー」が始まった訳である。これは一応の完結を見るまで連載が続いた。後にテレビ・ヒーロー系のマンガを多く抱える「マガジンZ」を創刊するくらいなので、講談社は水が合ったという事か。そりゃそうだ。元祖Zは「テレビマガジン」の柱でもあったし、今でもジャンプ・オリジナル連載版が講談社文庫から出ていたりする。で当時はさすがの私でも時代にそぐわない気がしてノーマークであったため、今回コンビニコミックとなって初めて読んでみた。

登場人物などは本家の焼き直しであるが、敵はドクターヘルやあしゅら男爵は出てくるもののその真の敵はオリンポスの機械神。その意味で、機械獣を設定を変えて再登場させたマジンサーガに比べれば、かなり新しい要素が盛り込まれた作品であった。ただしサンライズ系リアル・ロボットアニメが全盛だった80年代においては、やはりセンスの古臭さは否めない。

版元の小池書院は石川賢「勝海舟」を出したり、あのグラハム・ハンコックの「神々の指紋」のマンガ化作品を出していてこれの作画が村野守美であったりと妙に私の心をくすぐる出版社なので油断できない。ブックオフでも真っ先にコーナーをのぞく出版社である。今も「ゴッドマジンガー」をリリース中。

それにしても「真マジンガー 必殺!グレート編(仮)」は製作されるのだろうか。

■有名人の墓巡礼

完全ガイド有名人の墓巡礼 (扶桑社ムック SPA!ドキュメント)

7月発行。まず「SPA!」のロゴが入っているという点で目を引く。週刊サンケイが転生した「SPA!」は創刊当初から随分肌の合う雑誌で、対象年齢(多分30代前半くらい)を大幅に越えた現在も、しばらく買っていたくらいだ。なので「墓を巡礼する」という新しい価値観を提示するのは、まさに「SPA!」らしいと思える。

ところで、この中で私が行った事がある墓といえば将門の首塚くらい。っていうか、別に墓マニアでも何でもなく、前述の価値観がどんな楽しみを提供してくれるか興味があったので買ってみた。お墓を観光スポット扱いする事に「不謹慎」と言う向きもあろう。以前、知人の住職が「昔は墓参りはまさに”遊山”で、皆でお弁当を持ってワイワイときたものだった。」と言っていたことを思い出す。その言葉をそのまま本にしてしまったような一冊と言える。

埋葬されている人物のかいつまんだプロフィールや臨終の際のエピソード、肉親や遺族の対応などの周辺の話題がかなり読み出がある。例えばジョン・レノンがどこに埋葬されているのか一般に知られていないなど、初めて知る事実も満載。

ちえの木の実

Inai

渋谷のクロスタワーそばの246沿いに「ちえの木の実」という本屋さんがある。現在の仕事場に近いのでたまに行くのだけど、ここは「子どものためのセレクトショップ」というふれこみで、古今東西の絵本や児童文学などを一堂に集めたというお店。絵本専門店はよく見かけるが、「子供の本」というくくりは珍しい。とはいいつつ子供思考が相当残っている当方が「子供の本」と聞いてまず想像する「テ○○マ○○ン」とか「て○○くん」などの類は一切ない(当たり前)。

見つけたのは今年の3月頃。試しに入ってみたら、適度にリラックスした図書館の閲覧室という感じで、真ん中のテーブルで子供が絵本を広げていたりとなかなかいい雰囲気。何よりもここは心が落ち着くのだ。以来仕事場で気持ちがささくれだったりした時など訪れては気持ちを整えたりしている。以下がサイト。

ちえの木の実

先日ここでベビ子の最初の絵本を買った。お店のおすすめは松谷みよ子の「いない いない ばあ」。日本の子供が最初に見るテレビドラマが戦隊シリーズなら、日本の赤ちゃんが最初に見る絵本がこれ、というくらい基本中の基本らしい。松谷みよ子といえば「ちいさいモモちゃん」とか俺が子供の頃に家にあったなあ。歴史の長い作家なのだ。

で試しに初めての”読み聞かせ”をやってみた。生後4週間の新生児がどのくらい把握してくれるのだろうかと疑問だったが、意外にリアクションが大きかった(ように見える)。おもしろいので何度も読んでやった(この時点ですでに親の方が遊んでもらってる)。

Erabi

ここでは以前にも嫁が妊娠中に「わたしがあなたを選びました」という絵本を買った。産婦人科医の鮫島浩二という人が書いた詩が口コミで広がったものが元で、検索すればいくらでもコピペが見つかるが、絵本という形はまた格別。

ここは子供の本だけでなく育児書や自己啓発書なども置いてあって、大人が一人で行っても充分時間がつぶせます。クロスタワーのすみや(サントラ専門店)とはしごするのもいいネ。

ところで児童文学と言えば忘れられない作品にこんなのがある。

ある日、クリスマス・イブがとばされてしまった。12月23日の次が25日になってしまったのだ。子供達は大騒ぎ。どうやら陰謀団が日付変更線を操作してクリスマスイブをとばしてしまったらしい。大変だ!僕たちのクリスマスイブを取り返せ!それで子供達はおもちゃの飛行機にワイヤーをつけて、日付変更線を持ち上げて日本をくぐらせて日付を1日前に戻したのだ!めでたしめでたし・・・・。

この本のおかげで、私はしばらく日付変更線というものは海底ケーブルのようなものが海の底を横たわってるもんだと思い込んでしまったのでした。