Recent Trackbacks

October 2018
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
My Photo

他のアカウント

無料ブログはココログ

twitter

« こちらを閉鎖しようと思います | Main | G-session 7th Live を振り返る(その2) »

G-session 7th Live をふり返る(その1)

去る1/27、私の所属する映像音楽専門バンド「G-session」の7度目のライブが行われました。

Gsession7

「劇伴倶楽部」というサイトを通じて始まったこのバンド、結成は2000年頃ですがまだ7回しかライブやってないのです。

今回のライブは「角川映画」と「80年代ビクターアニソン」の2つの特集。「角川映画」は5曲しかできず特集というのもおこがましいが、いつもやってるアニソン・特撮ソングと違ってアレンジの難しさがあり、せいいっぱいこれだけ。でも代表的な作品は網羅できてるので(すごくピンポイントだけど)。それにしても音楽的なふり幅が広すぎ。こんなことできるのも劇伴というテーマのバンドならでは。

もう一つのテーマは80年代に入って多くのアニメソングをリリースしたビクターの特集。どちらの特集も、はからずも80年代サウンドを演奏する側から振り返ることができて、練習期間はとても楽しかったです。
私の世代はビートルズはじめ60~70年代的なサウントにこだわりのある人が多いが、私はなぜか80年代サウンドに強い憧れがある。それはおそらく自分と近い年代の若者たちが、自由自在に表現していた事。そのことがとても当時うらやましかった。そんな少し手を伸ばせば届くような80年代サウンド。今回はそれにがっつりと取り組むことができた。

もう一つ今回のキーワードは「1984年」。二つの特集のキーとなる作品の公開年がどちらも1984年で、その年はいろんなオタク的エポックがあった。そしてそれは私の上京の年でもあった。偶然ですがつい最近その年にオープンした有楽町マリオンの日劇東宝が終劇を迎えた。不思議な縁です。以下セットリスト。

-----------------------------------------------------------------------------
G-session Live 7th セットリスト

特集:「80‘s ビクターアニメソング」「角川映画クラシックス」他

■日時:2018年1月27日(土) 開場 16:30 / 開演 17:00 ~ 20:00

<セッション・レパートリー>
01. 緊急指令10-4・10-10
 1972 TVドラマ『緊急指令10-4・10-10』主題歌
02. ファイトだ!!ピュー太
 1968 TVアニメ『ファイトだ!!ピュー太』主題歌
03. 特捜最前線メインテーマ
 1977~1987 TVドラマ『特捜最前線』主題曲
04. はじまりの海
 2013 TVアニメ『たまゆら ~もあぐれっしぶ~』主題歌

<角川映画クラシックス>
05. 愛のバラード
 1976 映画『犬神家の一族』主題曲
06. スローなブギにしてくれ (I want you)
 1981 映画『スローなブギにしてくれ』主題歌
07. 戦士の休息
 1978 映画『野生の証明』主題歌
08. Woman “Wの悲劇”より
 1984 映画『Wの悲劇』主題歌
09. 地球を護る者
 1983 映画『幻魔大戦』挿入曲

<80's ビクターアニメソング>
10. ニルスのふしぎな旅
 1980 TVアニメ『ニルスのふしぎな旅』主題歌
11. 恋の呪文はスキトキメキトキス
 1982 TVアニメ『さすがの猿飛』主題歌
12. ときめきトゥナイト
 1982 TVアニメ『ときめきトゥナイト』主題歌
13. 嗚呼 逆転王
 1982 TVアニメ『逆転イッパツマン』挿入歌
14. 地球にI Love You
 1983 TVアニメ『特装機兵ドルバック』主題歌
15. オレンジのダンシング
 1983 TVアニメ『ななこSOS』主題歌
16. トップをねらえ! ~Fly High~
 1988 OVA『トップをねらえ!』挿入歌
17. 失われた伝説をもとめて
 1983 TVアニメ『機甲創世記モスピーダ』主題歌
18. 天使の絵の具
 1984 映画『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』エンディングテーマ
 
<アンコール>(会場リクエスト)
・ 地球を護る者
・ 緊急指令10-4・10-10

-----------------------------------------------------------------------------
Img_1375

各曲の作り方だが、だいたい私かギターの中澤氏がコードを採り、キーボード2台分のアレンジまでして譜面を作成する。あとはスタジオ入って音出ししながら詰めて行くという感じ。今回はそうした作業を経た観点から各曲の解説をしてみたいと思う。

01. 緊急指令10-4・10-10
冒頭ティンパニ音が1オクターブ跳ね上がる(ベンド)。おそらくペダルを使って操作していると思うが流石に再現できず。軽快なブラスロック・ナンバーだが、とりわけピアノのバッキングが目立つ。余裕のあるところは入れているがブラスを入れるところは休まざるを得ないというジレンマ。

02. ファイトだ!!ピュー太
ギターを始めたばかりの中学生が最初に覚えるようなコードばかりで出来ている。シンプルな様でいて、間奏の進行が1回目(C→F→G→C)と2回目(C→C→F→G)で違うなど油断ならない箇所もある。ブラス音の16分連発もキーボードで弾くには難易度高し。

03. 特捜最前線メインテーマ
ギターの中澤氏曰く「国産ファズのチープな音を、70年代に入ってまで使っているのが頭おかしい」そうな。譜割も変則的でストリングスとギターがミスマッチ。このミスマッチ感が、混沌と喧騒の都会を表現しているのか・・・なんつーて。

04. はじまりの海
作家と演奏者をまず書いておく。

作詞・作曲:大貫妙子
編曲:森 俊之
piano,rhodes,organ & programming:森 俊之
drums:林 立夫
bass:鈴木正人
guitar:小倉博和
backing vocal:大貫妙子、坂本真綾

つまりティンパン・アレンとかシュガーベイブとかのあの辺の音。通常コピーする際、自分なりにまずコードを付けその後答え合わせ的に歌本やネット上にある人のつけたコードを参考にするのだが、この曲に至っては実に人によって千差万別であった。テンション・コードを駆使した複雑なアレンジにいくらでもできるが、弾き易さも考慮してできるだけシンプルにしておいた。イントロのC#9→F#6の進行がスティーヴィ・ワンダーの「You Are Sunshine of my Life」を思い出す。あとサビ「迷った時、深呼吸」の最後に出てくるE7/Bが実に効果的。
こういう曲は進行がどんなに複雑であっても、必死こいてやってる様に見えてはダメでその意味でかなりの難曲であった。

05. 『犬神家の一族』愛のバラード
G-sessionをやり始めてかなりになるが、意外な事に初めての大野雄二曲。大野氏といえばルパン三世に代表される キレのあるジャズ曲がイメージされるが、もう一方の顔が「小さな旅」に代表される非常に美しいメロディを書く事。この曲も後者に属するのだが、何と言っても主メロを奏でるダルシマーの音が特徴的。
今回のライブから、ピアノにMIDIで接続する音源(INTEGRA-7)を導入したのだがそのお陰でかなりの音色を同時にならすことができた。私の受け持つ2台だけで5音、腹巻猫さんに2音担当してもらったので合計7音がキーボードから出ている。そのため採譜時にはスコア(総譜)のようなものを起こし各楽器を拾っていきそこから2人(最終的にKyon-Cさんに手伝ってもらったが)で弾ける様に削っていくという方法をとった。主メロ冒頭の進行Em→Em+→Em6→Em+と5度の音を半音ずつ移動させる事により幻想感を醸しだす。またバックでヒヨヒヨ鳴っている音がどうやって出してるのか全然わからず、ライブ後に有識者と話したとこではArp Odysseyあたりのアナログシンセではないかという事だった。そら、再現できんわ。

06. スローなブギにしてくれ (I want you)
ギター中澤氏が自分が歌う用に選曲。この人は毎回1曲はそういう曲を入れてくる。また、よく自分にあった曲を見つけてくるもんだ。普通に3連のブルースなんだけど、ベースがビョンビョンいうシンセベースでそれがこの曲の特徴にもなっている。ベースの古井氏は普通の音で弾きたがったが、バンドメンバーの意向でオリジナル通りとなった。F#augから始まる典型的なブルースの様式でいて、唯一無二な存在感を持つ。それが歌い出しの「Want You~」。一発でつかまれる。それが元ネタかもしれないビートルズの某曲をも忘れさせる。

07. 戦士の休息
大野雄二2曲目。映画の方はかなりのトラウマ映像なのだが、本曲が流れるシーンではやはり泣く。そんな男のハンパなロマンチシズムをかきたてる名曲。歌いだしベースラインがEb→D→C→Bb→A→G→Fと音階的に下がっていく。パッヘルベルの「カノン」進行なのでこれだけで弾いてて気持ちいい。Bメロ「無理に向けたその背中を」もベースとストリングスがCm→CM7/B→Cm7/Bb→Cm6/Aとクリシェ進行するので、全体にベースラインの下降線で曲が構成されている。そんな美麗な進行です。さらに歌い終わり「生まれて初めてつらい」の最後にBがくるという素晴らしいセンス。「はじまりの海」とまた違った意味でコード進行がポイントな曲。

08. Woman “Wの悲劇”より
この曲を演奏する事が決まる少し前にスージー鈴木著「1984年の歌謡曲」という本を読んだ。この本によればそれまで対立する概念だった「歌謡曲」と「ニューミュージック」がついに融合したのがこの年というのだ。なるほど、自分の感覚でも「歌謡曲」的なものに「ニューミュージック」的なものが逆輸入され、逆に「ニューミュージック」が「歌謡曲」風にエンタメ化していった時期があったのは感じていたがそれがこの年だったのか。
その本によればこの曲はそんなエポックな年のひとつの到達点、金字塔の様な曲らしい。何か褒めすぎな気もするが、分析していくとそれは決して誇張ではない事がわかる。
冒頭はシンセ1パターンのアルペジオだが、そこでコードが動く。そこがまず天才。このバッキングのシーケンス音は「そして僕は途方に暮れる」でも聞かれる当時を象徴する音。大好きな音。
歌い出し4小節目「窓のそばで腕を組んで」の部分の進行はBb/D→Bb/C→Gm7とベースが音階的に動いていく。キーボードの和音のアレンジもボイシングで内声が動く様にした。

薬師丸ひろ子があまりにアッケラカンと歌っているので気付きにくいが、「ああ、時の河を」以降の大サビはEb(Cm)からAbに転調している。このさり気無さがすごい。そして「1984年の歌謡曲」から引用すれば、この部分のメロディはベースとなるコードに対し9thの音を基調に書かれているというのだ。それが独特の浮遊感をもたらし、おそらくは本来のコード感との乖離を生み出し転調を感じさせない自然な音運びになっているのであろう。恐るべし。歌詞の見事さも言うまでもなく、特に歌の最後に冒頭と同じ「行かないで」を持ってきて物語の終幕を締める。作詞・作曲・編曲が三位一体となって結実した見事な逸品。この曲を演奏できた事は今回のライブでの収穫の一つでした。

09. 地球を護る者
角川特集をやるに辺り、キーとなったのが本曲。これを何とかアレンジして弾きこなす目処が立ったため本特集に踏み切った。コード進行的に面白いものはなく、ほとんどキースエマーソンによるソロで曲が成り立っている。調だけはBb→Eb→Bb→Cm→Bbと移っていくがCmを平行調のEbと考えるとほぼ2つの調で成立している。オリジナルのギタリストである芳野藤丸氏いわく「キースはあまり複雑なコード理論を理解していなかった」そうだが、そんな事に頭ひねらなくても指の方が勝手に動いてしまうんだろう。我々凡人はそれをトレースするしか術がないのだ。
私はキーボード弾きといいながら、一度もキース・エマーソンの曲にトライしたことがない。ほんとはソロシングルのピアノ曲「ホンキー・トンク・トレイン・ブルース」に少しトライした事はあるが、あえなく挫折。今回曲がりなりにもライブまでこぎつけた事は大きな財産。これも今回のライブでの一つの収穫でした。

長くなったので後半「80‘s ビクターアニメソング」は次回に!

« こちらを閉鎖しようと思います | Main | G-session 7th Live を振り返る(その2) »

「音楽」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

(Not displayed with comment.)

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/42595/66405346

Listed below are links to weblogs that reference G-session 7th Live をふり返る(その1):

« こちらを閉鎖しようと思います | Main | G-session 7th Live を振り返る(その2) »